2023.10.17
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「過誤通知」とは?原因から対策までこれを知れば安心

国保連請求の過誤通知とその原因

サービス提供事業所の給付費等は、国保連を通じて市区町村へ請求します。「過誤通知」とは、すでに市区町村の支払いが完了している請求内容に誤りが判明した場合に、請求明細書を取り下げる通知のことを言います。

過誤通知は、以下のような原因で発生します。

【過誤通知の発生事例】
 ・サービス提供実績記録票の記載に誤りがあった。
 ・実態と異なる加算で請求をした。
 ・減算に該当する支援を、減額せずに満額で請求をした。
 ・利用者負担上限管理結果表に誤りがあった。 

請求内容が実態より低い金額の請求になっていた場合は、利用者へ追加の請求が必要になるため、負担が生じます。また一度支払いが完了した請求を「誤りでした」と再度請求することは、利用者の信用を失う可能性があります。

障害福祉サービスを提供していく上で、利用者との信頼関係は大切です。安心して利用いただくために、確実な請求業務を行うことが必要となります。

過誤通知の事例から対応方法のご紹介

過誤通知が発生した場合、適切な処理と再発防止の検討が必要です。発生事例に沿って、対応方法をご紹介します。

【過誤通知の事例】
月10日の利用があり、サービス提供実績記録票にも10日分の記載があったが、請求時に誤って「15日」と入力してしまった。
利用者から利用料金の問い合わせで誤りが発覚し、過誤通知を行った。

【過誤通知の対応方法】
過誤が判明した時点で、事業所は「過誤申立依頼書」を月末までに市区町村に提出します。このケースは過請求をしていたため、再請求をする必要があります。そのため「過誤申立依頼書」を提出した翌月の10日までに、正しい請求明細書とサービス提供実績記録表を国保連に提出します。

【再発防止の検討】
誤りが起きづらい体制を整えることが大切です。
この事業所では、1人で請求の入力作業等を行っていました。
この場合、チェック体制を強化したり、障害福祉請求代行サービスの利用を検討することもよいでしょう。

過誤通知を未然に防ぐ対策案

事業所が提出をした請求内容は、国保連で一次審査し、その後市区町村で二次審査が行われます。
一次審査で不備があった場合は、「返戻通知」として差し戻しが行われます。返戻が起きた時点で、国保連へ返礼内容を確認し対策を講じることで、過誤通知の予防につながります。

国保連や市区町村との連携は重要です。しかし事業所で請求業務を行う場合は、サービス提供の合間で業務をするため、対応が遅れてしまうことがあります。
また現場スタッフが他の業務と並行して行うことにより、請求内容に誤りが生じるリスクも高まります。

スムーズな連携と正確な請求対応をするために、障害福祉請求代行サービスを利用することも過誤通知等の回避策となります。
障害福祉請求代行とは、事業所から受け取ったサービス提供実績を、事業所に代わり国保連へ伝送するサービスです。返戻通知、過誤通知など対応可能な障害福祉請求代行業者を利用することで、より正確な請求業務につながります。

過誤通知の利用者への影響

障害福祉サービスの請求の流れは複雑です。過誤通知が発生した場合、利用者へ説明が必要となりますが「なぜまた支払うの?」「加算って何?」など、理解をいただくことは難しいです。その複雑さが利用者の不安につながります。

また過誤申請の判明が遅れるほど「そんな前のことを…」と利用者の不安はさらに大きくなります。しかし誤った請求をそのままにすることは、あってはならないことです。過誤通知の適切な対応により、利用者の満足度が向上したケースをご紹介します。

【対応事例】
加算の実績記入に漏れがあり、追加請求が必要になった。
判明した時点ですぐに市へ連絡し、加算申立依頼書を提出した。
再請求の手続きを済ませ、すぐに利用者へ説明と謝罪を行った。
早めの対応ができたことで、利用者が加算が発生した日のことを覚えていたため、説明をスムーズに進めることができた。
また迅速な対応に「安心して利用できる」とお声を頂戴した。

障害福祉請求代行サービスを利用するメリット

過誤が判明した際、障害福祉請求代行業者は、事業所に代わって過誤申立依頼書の作成や市区町村とのやりとり、再請求の手続き等を行います。

知識のある障害福祉請求代行業者が行うことで、過誤通知等の複雑なイレギュラー対応もよりスムーズになります。また事業所が請求業務を行う場合、サービス提供をする中で時間の捻出が課題となりますが、障害福祉請求代行サービスを利用することで時間の問題はなくなります。時間の制限がなくなることで、国保連や市区町村のやりとりもより迅速になります。

事業所スタッフは、それまで請求業務に費やしていた時間を日々の業務に充てることができるようになり、それは利用者へのより良いサービス提供につながっていきます。
利用者にとっても「早く正確な対応」は事業所への信頼につながり、安心感を持って障害福祉サービスを利用することができます。
このように障害福祉請求代行を利用することは、サービス全体のメリットとなります。